半導体集積回路配置法は1985年5月31日に成立し、1986年1月1日に施行された法律であり、「半導体集積回路の回路配置」の適正な利用を確保することを目的としています。半導体集積回路に回路配置利用権が設定された場合には、設定から10年間保護が行われます。
半導体集積回路の回路配置を保護対象としており、経済産業大臣に申請を行うことによって回路配置利用権が発生します。そのため開発した回路配置について申請を行い、設定登録を行うことが必要となります。設定登録申請が行われた場合、経済産業大臣から委託されている財団法人ソフトウェア情報センター(SOFTIC)によって審査が行われ、問題がなければ設定登録が行われます。
回路配置を開発したものの申請を行っていない場合は、まだ権利が発生していない状態です。そのため、他の人が同じ回路配置を使用しても「模倣」として主張することはできない点に注意が必要です。
回路配置利用権は、特許権などと同様に独占排他性が認められます。しかしその効力は他人が創作した回路配置の利用には及ばない点には注意が必要です。そのため、たまたま同じ回路配置になった場合でも、他人が独自に作った回路配置である限り権利侵害の主張はできません。
ただし、対象となる回路配置が他人が独自に作成したものではなく、コピーなどされた場合には権利侵害が行われたとして差し止め請求や損害賠償請求などを行えます。
回路配置利用権の設定登録を行う場合にいくつか注意点があります。申請者が創作者であることに加えて、共同創作の場合においては、共同での申請が必要となります。また、申請日の2年以上前に対象となる半導体集積回路を公開・譲渡・使用している場合には申請ができない点にも注意しなければなりません。さらに、設定登録後10年間は権利が認められますが、10年の期間が終了してしまうと更新を行えない点も注意が必要です。
半導体集積回路配置法は、半導体技術の発展と創作者の権利保護の両立を目的として制定された法律です。しかし実務においては、回路配置の権利取得や活用にとどまらず、他の知的財産権(特許・意匠・著作権など)や契約、権利侵害対応といった幅広い法的課題が絡み合います。
特に、権利取得のタイミング、共同開発時の権利帰属、第三者の利用状況の確認など、法務と技術の両面からのアプローチが不可欠です。
このような背景のもと、弁護士法人内田・鮫島法律事務所は、知財と法務の両面を横断的に支援する「技術法務」サービスを提供しています。
技術に精通した弁護士による戦略的な支援により、権利取得から活用・紛争対応まで、多面的なサポートを実現。半導体をはじめとする高度技術分野における企業の競争力強化を支援します。